ホーム » お客様の声 » くぼた内科クリニック 窪田博文先生 医院継承インタビュー
譲渡成功事例

くぼた内科クリニック 窪田博文先生 インタビュー

Q1 クリニックを継承されて3ヶ月が経ちましたが今の心境は?

継承が決まってから、引継ぎ期間として数カ月間、後継者の先生と一緒に仕事をして、最終的に2019年12月1日付けで継承しました。
継承することで患者さんの数が減ると聞いていましたが、継承前の最終月2019年11月の平均外来患者数が110人で、後継者募集を始めた時と同等の患者数で後継者の先生に継承することができました。
継承後もたまに手伝いで勤務しているんですが、2020年2月17日(月)は130人。その他の曜日も平均1日110人程の患者さんが来院されていて、結果としては、患者さんの数を減らさずに継承できたので安心しています。
また、僕が診ていた患者さん達も不安感なく後継者の先生にかかってくださっていることを聞いて、非常に安定しているようで良かったと思っております。

Q2 やはり継承された後も患者数は気になりますか?

継承される先生は、それなりに人生をかけて継承をするわけですから、募集開始時に1日患者数100人ですといって募集を始めたクリニックが、継承するときには1日70人、80人と減少してしまった状態で継承するのは申し訳ないと思っていました。
また、患者さん達も院長が変わって不満があり、他医院に行ってしまう様なことを良く耳にしますが、僕は月4週のうち1週の午前中のみですが、診療を手伝っておりますが、患者数も減ることなく順調に診療を続けていることに安心しております。

Q3 今のお気持ちで 1 番大きいのは安心感ですか?

そうですね。
継承を考えた一つの理由が、いつ何があるか分からないリスクを抱えながら1人で診療所をずっと維持するのには不安感もありました。
常日頃から自分自身の健康管理に気を配り、日常生活の中で、もし自分が交通事故に遭遇し入院することになってしまえば、患者さんに多大な迷惑をかけてしまいますから。
そういう面では、安心感が非常に大きいです。

Q4 先生のご年齢はおいくつになられますか?

昭和36年生まれの58歳です。
僕が開業したのは、33歳の時で25年前の当時に33歳で開業をする医師はあまりいませんでした。

Q5 なぜ 33 歳という若さでご開業されようと思われたのですか?

勤務医の時から、いつかは僕も開業するんだと思っていたので開業志向が強かったんだと思います。ですので、当時から内科に拘わらず、整形外科にしても皮膚科にしても常にアンテナを張っていろいろな知識を吸収しようと思って勤務していました。
もともと勉強が嫌いでしたし、コツコツやるのは不向きでしたので、大学病院で論文をいっぱい執筆するとは考えてもいませんでしたし、なりたいとも思っていませんでした。

Q6 医師である窪田先生が勉強嫌いとは、本当ですか?

本当です。
高校の時は、受験のためにたくさん勉強しましたよ。
大学の時は、人並みに遊びました。けど、医師になってから結構勉強しました。
勉強は嫌いですが、目標達成のためでしたらコツコツまめに勉強します。

Q7 早期リタイアをお考えになられた理由は何かあるのですか?

僕は、25年前に開業した時から60歳までにはリタイアしようと考えていました。
医師という職業は、一般企業と違いミスをしたときに命に関わりますから。
50歳頃に僕と同じような歳の患者さんが来院されたんですが、癌や若年性認知症、突発性難聴など様々な病気を診てきました。その病気が僕に発症しないと保障できるわけでもなく、その様なリスクは皆にあるわけですので、元気なうちにリタイアをしないといけないと考えていました。

Q8 ご年齢的に今が一番働き盛りであるように思うのですが?

確かに、50代で継承を考えるなんて早いと言われますが、1度しかない人生で体を動かして遊ぶことのできる健康寿命にも限りがあるわけで、セカンドライフを充実させるために60歳までにはリタイアしようと決めていました。
万が一病気やケガで診療ができなくなったら患者さんの迷惑になりますし、離れてしまいます。その様な状況になる前に経営状態の良い診療所として継承を考えました。
その考えは、妻も同じ価値観でしたので、早くいつかはそうしようと話していました。

Q9 クリニックの経営が盛業かつ先生がお元気なうちに継承するお考えだったと?

そう思います。

Q10 それが先生の誠意でしょうか?

そうですね。
患者さんや職員へ迷惑をかけることなく継承することが、開業医としての責任だと思います。

Q11 実際にリタイアされ、今の生活はどのようにお過ごしになられていますか?

今はマレーシアに移住し、妻と2人で楽しく生活しています。
マレーシアは、人柄も良く物価も安いので共通の趣味でもあるゴルフを週3日健康維持のために行っています。
その他は、英語の勉強をしています。しっかり会話ができるようになると今後の人生の選択肢が広がって行くので良いかなと思います。

Q12 実際、盛業されているときに継承するという事は、継承後の収入面も大きな差が出ると思いますが?

収入だけで考えたら継承するよりも働いている方が良いに決まっていますが、お金だけ持っていても仕方ないと思います。いくらお金があってもあの世までは持っていけませんので(笑)。そう考えると、僕はお金よりもセカンドライフを充実したものにしたかったので、今までの貯蓄や今後の家賃収入などを計算し、今後90歳まで生きた場合にいくら必要かというシミュレーションを行いました。その結果、これ以上は働く必要が無いという結論になりました。

Q13 人生のタームで考えたとき、今は充実していますか?

そうですね。
やっぱり、常に患者さんの事を考えて過ごしていたので、考える必要が無くなったことは非常にリラックスでき充実した日々を送っています。

移住先にマレーシアを選ばれたのは何か理由があったんですか?

リタイアメントビザが取れる国はいっぱいあるのですが、治安と物価のバランスを考慮し、マレーシアは台風や地震といった天災がない国ですし、日本へも比較的近いですし、親日なのでマレーシアを選びました。

Q15 何をしてる時が 1 番幸せですか?

マレーシアは、物価が安いので週2回マッサージを1時間やってもらっている時です。
幸せだなっていうほどの事では無いかもしれませんが、そんな些細なことがすごく幸せだと感じています。

Q16 継承をお考えになられてどれくらい期間があったのでしょうか?

25年前の開業当初から継承を考えていましたが、50歳前後の時に60歳までには継承し引退をすると決めていました。
54歳か55歳の時にできる事なら僕の大学の後輩へ診療ノウハウを伝授し、院長もしくは理事長として継承してほしいと考えたことがありました。その一方で、雇われ院長を募集したこともあったのですが、結局のところ雇われ院長を探しても本気じゃなければいつか辞めてしまうリスクもあり、その様なストレスが続くのであれば継承した方がストレスは最小限で済まされると思いました。
本気で継承を考えたのは57歳。そこから継承まで2年かかったとしても健康寿命的に何とかなると思っていました。

Q17 60 歳までにリタイアをお考えで、58歳でリタイアされたということは想定よりも前倒しされたという事ですか?

そうですね。2年ぐらい早い継承になりました。

Q18 毎日 100 人以上来院するクリニックを前倒しして継承するのはもったいないとも思ってしまいますが、継承の決断をされたのは何か理由があったんですか?

先ほどもお話したようにお金がすべてではなく、僕は時間が欲しかったのです。僕も開業したときは銀行から大きな借金をして開業しました。言葉は適切ではないかもしれないですが、借金があるうちは銀行の奴隷です。そして借金を完済すると次は時間の奴隷になります。収入が増えてお金があっても働かなきゃいけないので時間を自由に使うことが出来ません。完全にリタイアして初めて時間の奴隷から解放されるわけです。そうなったときの本当の自由な人生が来る。それを目標としていました。お金よりも大事なのは時間です。

Q19 継承される上で 1 番重要視された点は?

継承者の人柄と医療レベルです。医療レベルは必須ですが、医療レベルだけでもダメで、開業医としてやっていくには評判の良い医者である必要があります。盛業する開業医になるためには、人柄の良さと医療レベルは最低限必要な要素です。良い先生に巡り合えたと思います。

Q20 今回継承する中で1番印象に残っている事は何でしょうか?

印象に残っている事と言えば、継承者を2名までに絞った際にメディカルプラスの濵田さんが今の先生を薦めて下さった事です。濵田さんとしては、もう一方の先生と商談を進めた方が会社としての利益は大きいはずなのに、僕にとってスムーズに継承できる先生を薦めて下さった事がとても良心的で信頼できる会社と巡り合えることができて良かったと思います。

メディカルプラスを選んでいただいたご感想をお聞かせください。

僕が疑問に感じる事や分からない事など質問すれば、迅速に調べていただき問題点をたくさん解決していただきました。大企業にはない小回りの利いたスピード感のある対応をしていただき本当に感謝しております。創業してまだ数年の会社だからこそ本気で継承のお手伝いをしていただき、僕の思い描く継承が出来ました。

Q22 最後に一言お願いいたします。

勤務医の先生たちにお伝え出来ることは、とにかく決断ができるかできないかだと思います。茹で蛙状態ではありませんが、いつまでたっても物事を決断しない人間は茹で蛙になってしまいます。勤務医の方を悪く言っているのではなく、素晴らしいと思いますがご自身が勤務医としてやりたいことと、将来のポジションが今後もあり続ける方たちは良いと思います。しかし、いつかは独立開業の意志をお持ちなのであれば、少しでも早く今の現状を見つめ直し継承先を探すことをお勧めいたします。
また、開業医の先生たちにお伝え出来ることは、ご自身が何かしらの病気になり経営が不安定になれば足元を見られ、皆さんが思い描くような継承が出来なくなります。だからこそ、ある程度の時期での継承を決断した方が良いと思います。


関連記事

医療継承のメリットを簡単解説!

会員登録 ご登録いただくと、最新の案件情報をいち早くお届けいたします。