医院継承の流れ ③秘密保持契約
INDEX
医院継承(承継)、クリニックM&A仲介支援のメディカルプラスです。
本日は、昨日に引き続き【医院継承までの流れ】の中の③秘密保持契約についてご説明いたします。
③秘密保持契約
個別相談を経て、医院継承に向けて具体的に検討していくことになった場合、お客様と当社との間で秘密保持契約を締結致します。秘密保持契約は英語でNon-Disclosure Agreementと言い、頭文字をとってNDAと呼んだり、Confidentiality Agreementの頭文字をとってCAと呼ばれることもあります。
秘密保持契約は、クリニックの譲渡、売却、継承を進めるにあたって最初に取り交わす書面になります。秘密保持契約はクリニックに関する営業情報や財務情報、従業員の個人情報、取引先情報などお客様からお伺いした情報、または交渉過程で知った機密情報を第三者へ開示しないことを定めた契約です。秘密保持契約では、秘密情報の定義、秘密情報開示の目的、秘密保持義務、複製の禁止、秘密情報と返還及び破棄、契約期間、情報漏洩した場合の損害賠償などについて定めます。
また秘密保持契約には「双方契約方式」と「一方差し入れ方式」という2つのパターンがあります。
双方契約方式はお互いに秘密情報を開示する場合に使用し、一方差し入れ方式はどちらか一方のみが相手方に対して秘密情報を開示する場合、情報開示を受ける側が開示する側に対して秘密保持義務を負います。医院継承を進めるにあたり、原則としては売手と買手双方が当事者として秘密保持契約を締結しますが、実務的には以下のようなケースもあります。
①売手と買手が同じクリニックM&Aコンサルタントとそれぞれ秘密保持契約を締結する仲介方式のケース
②売手と買手が異なるクリニックM&Aコンサルタントとそれぞれ秘密保持契約を締結し、さらに双方のM&Aコンサルタント同士で秘密保持契約を締結するアドバイザリー方式のケース
医院継承はクリニックの経営を左右する重要な機密情報です。院長がクリニックの譲渡や売却を考えていることが万が一患者さんや従業員に知られてしまうと、近隣住民の間で噂になり患者数が減ってしまったり、従業員が動揺して退職してしまったりなどといったことが起こりかねません。
医院継承をご検討の際は必ず秘密保持契約を締結し、しっかりと秘密保持義務を守り信頼できる会社にご相談してください。
当社では無料相談を実施しております。医院継承、クリニック売却買収、医院開業をお考えの方はこちらから【✉お問合せ】お気軽にお問合せ下さい。
クリニック譲渡案件と、譲受希望者条件が閲覧可能になります。また最新の譲渡案件・継承開業に関する情報をいち早くお届けいたします。情報収集の効率化にお役立てください。
人気記事
-
譲渡 譲受
医療機関の休廃業・解散が過去最多、倒産の12.9倍
こんにちは。メディカルプラスです。今回の記事では、昨今の医療機関の休廃業・解散をテーマに展開してまいります。令和6年4月17日に帝国データバンクより発表された「医療機関の休廃業・解散動向調査(2023年度)」にて医療機関の休廃業・解散が過去最多であることが報告されています。過去に弊社HPでも同機関より発表された「医療機関の休廃業・解散動向調査(2021年)」について取り上げ、記事を掲載いたしまし -
譲受
株式会社による医療法人の買収は可能か?
医院継承(承継)、クリニックM&A仲介支援のメディカルプラスです。最近、医療とは異業種の株式会社から「医療法人をM&Aで買収してクリニック経営を行いたい。」という問合せが増えております。医療法人には様々な類型がありますが、ここでは平成19年第5次医療法改正前に設立された、いわゆる出資持分有りの医療法人と、医療法改正後に設立された出資持分無しの医療法人の買収を対象にご説明いたします。非営利性が求め -
譲渡 譲受
最新版:進む医師の高齢化 ~開業医は何歳で引退?医師平均年齢から見る後継者問題~
こんにちは。メディカルプラスです。医師は医師免許を持っている限り生涯現役働くことができ、また自分自身で引退時期を決めることが可能な職業ですが、どのくらいの年齢がボリュームゾーンで、またどのくらいの年齢で職業人生からの引退を考えるのでしょうか。今回の記事では、高齢化が進んでいると言われている医師の平均年齢をみるとともに、クリニック後継者問題とその関連性についてみていきたいと思います。そもそも医師に