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クリニック事業承継型M&Aの今後のマーケットについて

  • 医療継承コラム

増える医院継承

医院継承(承継)、クリニック売買、医療法人M&Aのメディカルプラスです。

先日、クリニックの経営支援をされている方とお会いする機会があり、「今後クリニックのM&Aや事業承継のマーケットはどうなると思いますか?」というご質問を頂きましたので、本日は「クリニック事業承継型M&Aの今後のマーケット」というテーマについてお伝えしたいと思います。

今後のクリニック事業承継型M&Aマーケット

クリニック開業において、継承開業を選択するドクターの割合は今後益々増えていくと思われます。その理由は以下の2つの根拠に基づきます。

①既存クリニックのうち、院長が60歳以上のクリニックの割合が全体の45%に上る
②マーケット(診療圏)の競争環境が年々厳しくなっている

まず①既存クリニック院長(経営者)の高齢化についてですが、厚生労働省の【平成26年医師・歯科医師・薬剤師調査】によると、全国にある既存クリニックのうち、院長が60歳以上の割合が44.5%という調査結果が出ています。

院長が60歳以上の医療機関の割合

 

そして帝国データバンクが実施した【業種別後継者不在企業調査】では、無床診療所が業種別で後継者不在の比率がもっとも高く、無床診療所の90.3%のクリニックで後継者不在という調査結果が出ています。昨今、日本では中小企業の多くが後継者不在のため、こうした企業の後継者問題が社会問題となっております。クリニックもその例外ではなく、既存クリニックの多くが世代交代の時期に入っています。

クリニックの90%以上が後継者不在

 

人口が減少に転じても増え続けるクリニック

続いて②のクリニックマーケットの競争環境についてですが、日本は既に人口が減少に転じております。その一方で、日本には現在約10万件のクリニックがありますが、その数は現在も年々増え続けています。歯科クリニックは既にマーケットが飽和し、過当競争の時代に入っているため、勝ち組と負け組で明暗がはっきり分かれています。クリニックもそう遠くない将来、歯科クリニックと同じ市場環境になることは間違いありません。

全国クリニック数推移

 

そのような市場環境のなか、数千万から億を超える初期投資をして、患者ゼロから始めるリスクをとる新規開業ではなく、既に患者がついているクリニックを事業承継して開業するという選択をするドクターは今後益々増えるでしょう。継承開業の場合、患者やスタッフをそのまま引継ぐため、開業当初から売上が立ち、収支予測ができます。よって開業後の事業立上りが早く、最も大変な開業初期のリスクを大きく抑えることが出来ます。

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