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こんなはずじゃなかった!開業医が語る4つの本音…勤務医時代と比べて感じることとは?

  • 医療継承コラム

こんにちは。医院継承(承継)、クリニック売買、医療法人M&Aのメディカルプラスです。
勤務医という働き方は雇用や収入の安定がある一方で、時間的・体力的に限界がある、また自身の目指す医療を実現しずらいといった面があります。そういった環境から脱し新しいチャレンジをしたいという思いから、開業医を選択する医師も少なくありません。今回の記事は「開業医が勤務医時代と比較して感じていること」をテーマに、クリニック第三者継承にも触れながら展開してまいります。

クリニック開業の動機・目的とは

ここで、2009年に社団法人日本医師会が発表した「開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査」をご紹介いたします。少し古いものですが大変充実した内容です。弊社では第三者継承支援事業(M&A)を通じ、多くのクリニック様と情報交換の機会がありますが、その中でお伺いした実際のお話と照らし合わせても頷ける点がある興味深い内容になりますので、ぜひご参考ください。

■参考:【日本医師会】開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査

アンケートによれば、新規開業する目的で一番多かった回答は、「理想の医療を追求するため」(42.4%)でした。ポジティブなものとして3位には「経営も含めたやりがい」(26.3%)という回答が挙げられており、自身の医療理念の実現に向けた、夢や希望に燃えたモチベーションがうかがえます。
一方ネガティブなものとしては、位「将来に限界を感じた」(35.1%)4位「精神的ストレスに疲弊した」(21.0%)5位「過重労働に疲弊した」(18.6%)といった、勤務医の厳しい労働環境を背景とする開業動機が目立っているのが特徴といえるでしょう。

開業医の語る4つの本音

それでは実際に開業した後、開業医が感じるのはどのようなことなのでしょうか。同アンケートによれば、下記のような開業医の本音が見えてきます。


開業後は、
本音1「勤務医時代に比べて、過重労働になった」(約40%)
本音2「勤務医時代に比べて、精神的ストレスが強くなった」(約55%)
本音3「診療についての達成感が高い」(約50%)
本音4「自身の医療水準への達成感は高くない」(約75%)


勤務医として精神的ストレスや過重労働に疲弊したことから開業する医師も多い一方、開業医となった後にもストレスや負担感が軽減できていない実態が分かります。

しかし“勤務医と開業医では負担がかかる分野が異なる”といったことは、注目すべき点と言えるでしょう。勤務医の場合、医療行為以外では「経営会議への出席」や「スタッフの教育や育成」といった業務に時間を割かれ、ストレスを感じることが多いようです。しかし開業医の場合には、「集患」や「スタッフ採用と教育や育成」、さらには「税務経理」といった経営分野で時間を割かれ、ストレスを感じているケースが多いのです。勤務医時代にはなかった「経営管理業務」が、開業医の負担になっていることが分かります。

勤務医時代の多忙な中で本格的な経営マネジメントを学べる医師は多くありません。経営管理業務でストレスを感じる場面は多いと言えるでしょう。そして単純に「経営管理に不慣れ」というだけでは片づけられない、近年の医療費抑制政策の影響も見え隠れします。医療費抑制政策により高齢者の医者離れが深刻化していること、また情報化社会が加速する中ではWeb広告などデジタルによる他クリニックとの競り合いもあることから、集患には大変なコストがかかる時代になっています。
労務管理も丁寧に対応する必要があります。医療スタッフの定着率が下がれば、新規採用コストがかかるようになってしまいます。経営者である院長は医療業務だけを行っていればよいのではなく、本格的な経営管理業務も行わなければならず、これがストレスや負担感の増加につながっているさまが見て取れます。

開業医の負担が生む「孤独」

本アンケートから見えるのは「開業医は孤独である」ということです。勤務医時代と比較し診療に対する達成感は高いと感じる院長も多い一方で、逆に「自身の医療水準への達成感は高くない」という回答が多いことも興味深い点です。
開業するからには実現したい事も数多く、その溢れる向上心から自身へのハードル設定を高く設定する医師が多いということもあるでしょう。しかし、自身の医療水準のレベルアップにまで手が回らない理由には、「ゼロから立ち上げて集患から採用・労務管理を行いつつ経営を軌道にのせる」といった、スタートアップの課題に孤独に立ち向かっているケースもみられます。

開業時の負担を軽減する「第三者継承」とは

昨今はクリニック院長の高齢化が進んでおり、親子間継承の難易度も高い状況です。事業価値が高く集患も安定し黒字であるにも関わらず、後継者不在のため、院長勇退とともに廃院を余儀なくされるクリニックが増えています。そういったクリニックを引き継ぐという「クリニック第三者継承」という形をとることにより、開業医がスタート時に抱える集患やスタッフ採用など、“孤軍奮闘の負担”を大幅に軽減することが可能になります。

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