ホーム » コラム » 医療継承コラム » クリニック継承の買収監査(デュー・デリジェンス/DD)を簡単に説明!

クリニック継承の買収監査(デュー・デリジェンス/DD)を簡単に説明!

  • 医療継承コラム

こんにちは。メディカルプラスです。
本日の記事では「買収監査」についてお伝えいたします。買収監査は一般的にはDD(デュー・デリジェンス)とも言われています。「そもそもDDとはなにか?」とご存じない方や「なんでDDをする必要はあるのか?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。本記事ではDDとは何かということから、実施理由などについて簡単にご紹介いたします。クリニックM&Aをご検討中の方の参考になりましたら幸いです。

そもそもDDって何?

デューデリジェンス(Due Diligence、略してDD)とは、医療法人や個人医師がクリニックの事業継承(M&A)の際に行われる、対象となる医療法人や個人クリニックの調査を指します。この調査は、医療法人や個人医師が継承する対象事業が実際にどのような状態にあるのかを理解し、継承時のリスクを評価するために不可欠なプロセスのことです。

なんでDDをする必要があるの?

デューデリジェンスを行う理由は、大きく以下の3つに分けられます。

➀.リスクの評価と管理:
対象事業の財務状況や法的なリスクを事前に把握することで、不測の事態を未然に防ぐことができます。例えば、医療法人であれば隠れた債務や法的問題が発覚すれば、最終譲渡契約前に条文で対処するなど対策を講じることが可能なのです。

➁.適正な価値評価:
対象事業の適正な価値を見極めるためには、詳細な情報が必要です。DDを通じて得られた情報を基に、適正な譲渡価格を算出することができます。

➂.交渉材料の確保:
DDを通じて明らかになった情報は、交渉において重要な交渉材料となります。双方が納得できる条件での交渉を進めるためにも、DDは欠かせません。

DDはの費用はいくらいかかる?

デューデリジェンスのコストは、対象となるクリニックの規模や複雑さ、調査の範囲によって異なります。一般的には、数十万円から数百万円の範囲で費用が発生することが多いです。具体的なコストは、依頼する専門家の人数や必要とされる調査の詳細度によっても変動します。

デューデリジェンスの項目

デューデリジェンスには、主に以下の3つの分野があります。それぞれの分野について詳しく見ていきましょう。

財務デューデリジェンス

財務デューデリジェンスは、対象クリニックの財務状況を詳細に調査するプロセスです。具体的には、以下のような項目が含まれます。

●財務諸表の分析:
過去数年間の財務諸表を精査し、収益性や資金繰りの健全性を確認します。

●負債の確認:
未払いの債務や潜在的な負債を把握し、リスクを評価します。

●資産の評価:
クリニックが保有する資産の実際の価値を見極めます。

税務デューデリジェンス

税務デューデリジェンスは、対象クリニックの税務状況を調査するプロセスです。具体的な項目としては、以下のようなものがあります。

●税務申告書の確認:
過去数年間の税務申告書を精査し、適正に納税されているかを確認します。

●税務リスクの評価:
税務上のリスクや潜在的な問題を特定し、将来的な税務トラブルを未然に防ぎます。

法務デューデリジェンス

法務デューデリジェンスは、対象クリニックの法的な状況を調査するプロセスです。具体的には、以下のような項目が含まれます。

契約書の確認:クリニックが締結している契約書を精査し、リスクの有無を確認します。
コンプライアンスの確認:法令遵守状況を確認し、法的リスクを評価します。
訴訟リスクの評価:過去の訴訟や現在進行中の法的問題を把握し、リスクを評価します。

売り手が買収監査時に留意すべき事項

売り手としてデューデリジェンスに備えるためには、以下のポイントに留意することが重要です。

●情報の整備:
財務諸表や税務申告書、契約書など、必要な書類を整備し、すぐに提供できる状態にしておきましょう。

●透明性の確保:
買収者に対して誠実に情報を開示し、透明性を確保することが重要です。不明瞭な点があると、信頼を損ねる原因となります。

●リスクの事前把握:
自身のクリニックのリスクを事前に把握し、可能な限り解消しておくことが重要です。例えば、未払いの債務を整理するなどの対応が考えられます。

買い手が買収監査時に留意すべき事項

買い手としてデューデリジェンスを行う際には、以下のポイントに留意することが重要です。

●専門家の活用:
財務や税務、法務の専門家を活用し、詳細な調査を行うことが重要です。専門知識を持ったプロフェッショナルの助けを借りることで、リスクを見逃すことなく評価できます。

●現地調査の実施:
クリニックの現地調査を行い、実際の運営状況を確認することが重要です。現場を訪れることで、書類だけでは分からない実態を把握できます。

●交渉力の強化:
DDを通じて得られた情報を基に、交渉力を強化することが重要です。リスクを把握し、適正な価格や条件での交渉を進めるためには、詳細な情報が不可欠です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
クリニックM&Aにおけるデューデリジェンスは、買収や合併の成功に欠かせない重要なプロセスです。財務、税務、法務の各分野における詳細な調査を通じて、リスクを評価し、適正な価値を見極めることが求められます。売り手と買い手の双方がそれぞれの留意点を理解し、適切な準備と対応を行うことで、円滑なM&Aを実現することができますので、不安があればクリニックM&Aのプロへ相談することをおすすめいたします。

医院継承までどれくらいかかる?~医院継承の流れと期間~

クリニックM&Aに関する無料相談実施中

メディカルプラスは、地域医療の継続と発展に貢献したいという想いを理念に、クリニックに特化した継承支援を行っている仲介会社です。クリニックM&Aに関する多数の実績と豊富なノウハウがあり、初期相談からクロージングまで一気通貫でサポートしておりますので、安心してお任せください。譲り受けることをご検討中の先生は勿論、後継者不在で廃院を視野に入れている先生も、ぜひ一度弊社までご相談ください。
弊社では随時無料相談を実施しております。医院継承(承継)、クリニック売却買収、医療法人M&Aをお考えの方はこちらより【✉お問い合わせ】お気軽にお問い合わせください。

【会員登録】はこちらから
クリニック譲渡案件と、譲受希望者条件が閲覧可能になります。また最新の譲渡案件・継承開業に関する情報をいち早くお届けいたします。情報収集の効率化にお役立てください。

人気記事


医療継承のメリットを簡単解説!

会員登録 ご登録いただくと、最新の案件情報をいち早くお届けいたします。