医院継承は事前計画を立てて ゆとりをもって行う事が大切
千葉市稲毛区 医療法人一二三会 理事長 中村胃腸科 院長 中村 雅一 先生 中村胃腸科 ホームページ
開業から約40年が経ち、医療法人継承を考えるきっかけと
診療科目の違う後継者への継承方法について、
「中村胃腸科」中村 雅一 先生に語って頂きました。
医療法人継承を見据え医院建替えと分院開設
私は、開業医だった父の背中をみて育ち、自然と自分も医師を志すようになりました。医師になってからは、大学病院などで経験を積み、30代後半で開業することを決意しました。私は自分が開業するときは実家の医院を継ぐのではなく、自分で一から築きたいと考え、土地探しから初めました。
中村胃腸科は、病床25床の小規模病院として開業したため、開業後は昼夜問わず、連日沢山の患者さんの対応に追われ、忙しい毎日を過ごして来ました。気づくと開業から約40年が経ち、自身も次の世代への継承を考える時期になりました。
そんな中、次男が医療法人を継承することになり、メディカルプラスの濵田氏が以前取締役を務めていた会社に建物の建替えと医療法人継承の支援をお願いしたことが、メディカルプラスさんとのご縁の始まりでした。
次男は歯科医で診療内容が違うため、クリニックをそのまま継承していくことは現実的ではありませんでした。既存医院をクリニックモールに建替えることにより、中村胃腸科に加え、次男の歯科医院を医療法人の分院として開業し、ゆくゆく医療法人の継承をしていく方法を提案してもらいました。
また、個人名義で建物を建てて、医療法人で賃貸することにより相続税対策になるという運営方法も提案してもらい、相続税対策も同時に行うことができました。
建物建替え及び分院開設に際しては、銀行からの資金調達条件の交渉や、医療機器メーカーとの交渉、保健所や厚生局への各種申請手続き、医療法人定款変更など多岐に渡り尽力してもらいました。
医療法人継承について
私の場合は、医療法人を継承してくれる後継者がいたので恵まれていたと思います。同年代の友人と話をすると、後継者がいないという医院は多く、また後継者がいたとしても、私がそうであったように実家の医院を継がないという選択をするケースも増えていると聞きます。子供は医師として自分の志す道を進み、あるいはクリニックの経営環境の変化や、子供の教育問題のことなどもあり、致し方ないことなのかもしれません。
今後は、私自身も医療法人の継承と共に、クリニックの事業譲渡も考えていかなくていけません。
医業継承はやろうとして、すぐできるものではありません。十分な時間的余裕をもって計画的に行うことが大切だと思います。また、これから後継者がいない医院では、第三者の医師に医院継承する「第三者医院継承」という方法を望む医院も増えていくのではないかと思います。長年かけて築いた基盤を、自身の引退後も受け継いでくれる人がいるというのは、素晴らしいことだと思います。
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