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クリニック開業で継承開業を選択する社会的意義 ~もし身近な医療機関がなくなったら~

  • 医療継承コラム

医院継承(承継)、クリニック売買、医療法人M&Aのメディカルプラスです。
本日はクリニック継承を選択する社会的意義についてお伝えいたします。
アドバイザーとして様々な先生方のサポートをさせていただく中で、『新規開業と継承開業のどちらにするかまだ決めかねています』とのお考えをお聞きすることがあります。実際、迷われている先生方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
本コラムでは、クリニック継承開業を選択することについて、新規開業との比較から社会的意義という観点まで、具体的かつ簡単にご説明して参ります。本コラムがクリニックM&Aを検討されている方にお役に立てましたら幸いです。

新規開業と継承開業のメリット・デメリット

まず、新規開業と継承開業それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

■新規開業

メリット デメリット
・開業エリアや物件を自由に選べる
・理想の内外装の設計が可能
・医院の理念に合ったスタッフの選定が可能
・取引業者を1から選定できる
・医療機器やシステム等を自身の考えに沿って選択できる
・初期費用が大きくなりやすい
・開業までに時間と労力がかかる
・経営が軌道に乗るまで時間がかかる
・事業としての見通しが立てにくい

■継承開業

メリット デメリット
・継承開業初月から黒字が見込める
・初期投資が抑えられる
・ノウハウの継承が可能
・広告宣伝費を抑えられる
・資金調達しやすい
・既存職員の継続雇用が可能
・開業場所の選択肢が狭まる
・のれん代の支払い
・改装費用が発生する可能性
・既存職員との人間関係構築
・自身の理念や経営方針浸透までに時間がかかる

上記から、新規開業と比較すると継承開業は、『自由度は低くなりやすいけれども初期投資を抑えることが出来る開業方法』というご認識をお持ちの先生も多いのではないでしょうか。また、初期投資を抑えることが出来るだけでなく、開業初月から黒字を見込むことが出来る=患者様を引継ぐことが出来ることは、これから経営者としてクリニックを運営していく先生にとって最大の安心材料であり、継承開業の大きなメリットと言えます。

継承開業を選択する社会的意義

患者様を引継ぐことが出来ることは経営的な視点から考えると非常に大きなメリットであることは前述の通りですが、一方で、社会的な視点から見ても非常に大きな意義があることはおざなりになりがちのように思われます。
では、実際、継承開業を選択することの社会的意義とはどのようなものでしょうか。
大きく5つに分けてご説明いたします。

➀.地域医療の継続

まず1つ目に、地域医療の継続が挙げられます。
特に地方や医療過疎地域で長年診療を続けてこられたクリニックは、その地域の医療を支える重要な役割を果たしています。また、都心に位置しているクリニックでも、その地域に密着した診療を提供してこられたクリニックは、地域住民の健康を支えていることに間違いありません。これらのようなクリニックが継承されることで、地域住民が引き続き適切な医療サービスを受けることができ、地域全体の健康が守られます。

➁.医療の質の維持と安定化

2つ目に、医療の質の維持と安定化が挙げられます。
継承によって引き継がれるものの中には、そのクリニックがそれまでに築いてこられた信頼と実績も含まれます。信頼性のある医療サービスの提供が途切れることなく提供され続けることで、地域特有の健康課題に対応しやすくなり地域住民の健康が確保されると同時に、その地域の医療の質も保たれ、安定化します。また、医療の質の維持と安定化は慢性疾患の予防や管理、健康維持にも役立つだけでなく、緊急性のある医療ニーズにも対応できる体制を保つためにも重要といえます。

➂.健康寿命の延伸

地域の健康状態やリスク因子を把握したクリニックが継承されることで、地域住民の定期的な健康チェックや早期発見・早期治療を継続して行うことができます。また、生活保護を受けている人々は、経済的な理由から医療サービスへのアクセスが制限されることがあります。公費による健診を継続して実施することで、生活保護受給者を含めた地域住民全体の健康状態が定期的にチェックでき、予防医療や早期発見・治療を行うことができます。これにより、地域住民の健康寿命の延伸が可能になるだけでなく、将来的に高額な医療費がかかる可能性が減少し、長期的には医療費の削減に寄与する可能性も大いに考えられます。

➃.地域経済の支援

4つ目は、地域経済の支援です。
医療機関は地域経済に対しても影響を与えています。クリニックの継承によって、地域の雇用が継続されるとともに新たな雇用も生まれるほか、地元のビジネスとも連携することができます。地域のクリニックは医療機器や消耗品の購入、医薬品の調達などで地元の企業と取引を行っている場合が多々あります。継承によってこれら取引の継続や新たな取引機会が創出されることにより地域経済の安定と活性化が期待できます。

➄.経験と知識の継承

最後5つ目に、経験と知識の継承です。
長年地域に貢献してきた前院長やスタッフが引退する際、その経験や知識が失われることは地域医療にとって最も避けたいことです。経験と知識の継承は、後継者が新しい知識や技術を取り入れる基盤となり得ます。経験豊富な前院長の知識や経験が次世代の後継者に伝えられることで、後継者自身がそれまで積み重ねてきた知識がブラッシュアップされ、地域医療の継続性が確保されるだけでなく、クリニックの診療水準が高く保たれます。これにより、地域医療が更に発展し、地域住民の健康維持と満足度が向上することに繋がります。

継承開業という選択肢を是非ご検討ください

開業をご検討の際、経営的な視点が重要であることはご認識の通りです。一方で、経営的な視点を維持しつつ、社会的意義も果たせる開業方法も選択肢として存在するとしたら、いかがでしょうか。
継承案件には、患者様が多く来院されているにもかかわらず、医師の高齢化や急な体調不良により、後継者をお探しの売主様が多くいらっしゃいます。
また、中には数年後のアーリーリタイヤを見越して継承時期に猶予がある売主様や、経営に疲弊し勤務医に戻りたいとお考えになる売主様など、様々なご事情の売主様がいらっしゃいます。
ご縁さえあれば、ご自身の理想に合った継承開業をすることも十分実現可能ですので、新規開業と継承開業で迷っていらっしゃる先生方は是非一度、継承開業をご検討ください。

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メディカルプラスは、地域医療の継続と発展に貢献したいという想いを理念に、クリニックに特化した継承支援を行っている仲介会社です。クリニックM&Aに関する多数の実績と豊富なノウハウがあり、「譲り受けたい方」・「譲り渡したい方」のお悩みに応えるフェーズを熟知しておりますので、安心してお任せください。譲り受けることをご検討中の先生は勿論、後継者不在で廃院を視野に入れている先生も、ぜひ一度弊社までご相談ください。
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