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こんにちは。メディカルプラスです。クリニックの譲渡に至る経緯はさまざまです。今回の記事では、実際にどのような方がどのような経緯でクリニック譲渡を検討し成約に至ったか、これまでの弊社の成約実績から5つの事例を抜粋し、ご紹介してまいります。これから開業をお考えの方、後継者問題でお悩みの方のご参考となれば幸いです。
医院譲渡事例1.「売主の急病による早期継承」
まず、院長のご体調からの早期継承のケースをご紹介いたします。こちらの心療内科クリニックは、院長の地元である東京都の中野駅近くのテナントに開業されました。ある年の12月に院長が体調を崩されてしまい、同月中旬から休診、同月下旬に、メディカルプラスに医院継承のご相談をいただきました。
【クリニックの特色】
●JR「中野」駅から徒歩2分の好立地
【本案件の難易度が高かった点】
●募集開始時点で院長が体調を崩されておりクリニックが休診中であった
【成約の決め手となった点】
●候補者が病院、クリニックでの勤務経験が経験あることから、問題なく任せられる
●院長と同門の後輩であり、クリニック周辺に土地勘があった
●開業に向けてすでに常勤先を退職したタイミングであった
本案件は売主様からご相談をいただいてから1か月という、大変短期間での成約となりました。
ご依頼をいただいた際「おそらく診療再開は難しい」とのお話をいただいていたため、年末から直ぐに後継者の探索を開始し、年末から年始にかけて4組の継承希望者とマッチングしました。
年明け早々にトップ面談を実施し、候補者の選定を行いました。こちらのクリニックを継承することになったドクターは、院長と同門の後輩であり、かつ以前中野に住んでいたため周辺の土地勘もあるというご縁がある巡り合わせとなりました。しかも後継者のドクターは、開業に向けて前年末に常勤先の病院を退職した直後というタイミングでした。既に常勤先を退職されているため、その週の土曜日より週2回代診としてクリニックの診療を再開し、約1月の引継ぎ期間を経て、3月1日より院長の交代となりました。医院継承のご支援をさせていただいていると、こうしたご縁が重なり成約するケースは少なくありません。
医院譲渡事例2.「早期退職をお考えの医師」
続いて、早期退職をお考えで譲渡を検討されたケースです。こちらのクリニックは内科を標榜、開業から3年後に医療法人化し、合計24年の長きにわたり、クリニックを運営してきました。売主様は若く開業されたため、継承検討に至ったのは50代とお若いのですが、早期退職して海外へ移住するために医療法人を譲渡することになりました。
【クリニックの特色】
●内科標榜で約9割が慢性疾患の患者のため季節変動が少なく、年間を通して安定した収益
●患者が多く、実質利益1億円と高収益のクリニック
【本案件の難易度が高かった点】
●患者が多く盛業中クリニックのため、後継者には人柄や経営資質に加えて高い臨床スキルが求められる
【成約の決め手となった点】
●候補者の人柄・ポテンシャル・高い臨床スキルを評価され問題なく任せられる
こちらのクリニックでは3名の候補者とトップ面談を行いました。冬季の繁忙期には1日の外来患者数が180名を超えるほど盛業しているクリニックです。そのため後継者には人柄や経営資質のほか、豊かな臨床スキルがあることがポイントとなる案件でした。現院長と後継者のドクターの間で、外来診療スピードや接遇といったスキルに大きな差があると、継承後の売上、利益が減少する可能性が高くなります。そのため十分な後継者選考プロセスを経て、最終契約調印となりました。患者数がとても多いクリニックであったことから、長めの引継ぎ期間を設けて万全の体制で患者の引継ぎを行いました。
医院譲渡事例3.「親子間継承をするつもりだったが…」
つづいて、当初親子間継承を予定していたところを第三者継承に切り替えたケースです。こちらのクリニックは開業以来27年間にわたり、地域の頼りにされる内科クリニックとして、多くの患者さんの「かかりつけ医」として親しまれてきました。ある秋に院長と当社で面談した際には「あと3年~5年診療をしたら、遠方で勤務している医師である息子に地元に戻ってきてもらいクリニックを継承するつもりです。」とおっしゃられておりました。その後数年が経過、院長からあらためてご相談をいただきました。そろそろ引退を検討し始めご子息にクリニックの継承の相談をしたところ、現在の地方での仕事を続けたいという意向があり、第三者継承に切り替え、当社へ依頼をいただくことになりました。
本案件の特徴をまとめると、以下の通りです。
【クリニックの特色】
●都心近郊のベッドタウンとして多くの商業施設や住宅がある駅から徒歩3分の好立地
●1日の平均患者数80人超
●呼吸器専門医として喘息疾患の患者割合が高い
【本案件の難易度が高かった点】
●1日の来院患者数が、季節によっては100人を超えることがあり上手く診療を引継げるか
●盛業中の継承案件であったため、のれん代が高額であった
【成約の決め手となった点】
●候補者が呼吸器専門医かつ勤務医時代に院長経験もあった為、来院患者数が多くとも問題なく任せられる
●継承後の数年間、譲渡側の院長が非常勤として週2日継続勤務することを、後継者の院長が快諾した
本案件は、正式のご依頼から約10か月で成約となりました。大盛業中のクリニックであったことから、のれん代が高額ではありましたが、一日平均患者数や健診業務による売上が非常に多く、かつ固定費を低く抑えているため、法人内部に残るキャッシュフローがしっかり確保されていました。
そのため、多くの継承開業希望者からお問い合わせがあり、その候補者の中から、呼吸器専門医として院長経験のある候補者とのご縁がありました。院長から「今診ている患者さんを安心して任せられそうだし、僕自身も非常勤として残ることができそうだからよかった」という事で大変喜ばれての継承となりました。
医院譲渡事例4.「医療法人規模縮小で分院譲渡」
つづいて、分院譲渡のケースをご紹介いたします。このケースは歯科クリニックで、譲渡されたのは東京23区内に複数の歯科クリニックを経営されている医療法人です。こちらのクリニックは、15年前に東京都心エリアの駅直結のテナントビルに医療法人の分院として開業されました。理事長60代前半で今も本院で診療されていますが後継者がおらず、徐々に法人規模を縮小していくために分院を譲渡したいと弊社にご相談を頂きました。
本案件の特徴をまとめると、以下の通りです。
【本案件の特色】
●集客力がある駅直結のテナントビルに入居している
●近隣はタワーマンションなどの再開発が進んでおり、2045年まで人口増加見込まれるエリア
●管理医師含め常勤医師3名が勤務している
●理事長は診療に一切関与しておらず、運営が自走できる体制が構築されている
●外来診療に加え、施設を中心に訪問診療を行っており、訪問患者は100名以上
【本案件の難易度が高かった点】
●テナントオーナーの意向により事業承継後は普通賃貸借契約から契約期3年の定期借家契約になる
●3名の常勤医師の継続勤務可否の見通しが不明であった
●訪問先介護施設の継続が不確定であった
【成約の決め手となった点】
●基本合意契約締結後、常勤医師の継続勤務の意向確認が取れた
●テナントオーナー側と交渉し、定期借家契約期間を延長することができた
●買手医療法人は訪問診療を中心に10店舗程度のクリニックを経営する広域医療法人であり、本案件の訪問先大手介護施設とのパイプもあるため、訪問診療の引継ぎも問題ないとの判断に至った
●買手医療法人はM&Aの経験も豊富であったため、売手が安心して経営を任せることができるとの判断に至った
本案件はご相談いただいてから10か月で成約となりました。コロナ後の年商で約1.7億と盛業中であることに加え、理事長が関与せずに運営が自走できる体制が構築できている点と、集客力のある都心の駅直結ビルに入居している点が特徴である希少な譲渡案件であり、募集開始後は多くの継承希望者から申込を頂きました。買手となった医療法人の規模、組織力、経営力が成約の決め手となりました。
医院譲渡事例5.「院長の怪我により継承検討」
最後に、院長の怪我がきっかけで譲渡を検討するに至ったケースです。こちらの皮膚科クリニックは、神奈川県湘南地域東部に位置し、横浜や都心へのアクセスも良く、観光地として指折りのエリアで約20年、地域医療を支えていました。クリニックの事務長より「院長がケガをしてしまい休診をすることになった。早急に後継者を探して欲しい」と連絡があり、現状把握のために直ぐご面談をさせていただき、院長の怪我の状態や休診期間などを確認させていただきました。
幸いなことに大怪我ではなく、2週間ほどで診療を再開できる見通しでした。そのため後継者を直ぐに見つけなければならないという緊急性は、ありませんでした。しかしながら院長には今回の怪我がきっかけのひとつとなり「今すぐの継承でなくとも大丈夫だが、今後同じようなことがあるかもしれない。患者さんや周囲の方に迷惑をかけるわけにはいかない。今のうちに準備をしておくのも良いかもしれない」とのお考えがあり、医院継承のご相談をいただく事になりました。
本案件の特徴は以下の通りです。
【クリニックの特徴】
●主要路線が多く入っているターミナル駅から徒歩5分の好立地に位置している
●駅周辺には美容系の皮膚科などの競合医院が多数存在している
●スタッフ採用を最小限にとどめているため人件費の割合が低く、利益率が良い
【本案件の難易度が高かった点】
●競合医院が周辺に多く、診療圏調査上の来院患者数が少ないことが、後継者候補から敬遠される要因となった
●クリニックの専有面積が小さかったため、新たに美容系の施術を診療内容に取り入れることが難しい状況だった
●生活道路に面している立地ではあるものの空中階のため、視認性に課題があった
【成約の決め手となった点】
●土地勘のある候補者からご関心をいただき、院長の診療方針にも強く共感をいただく事ができた
●双方が希望する時期に継承の話を進めることができ、円滑な交渉となった
こちらのケースは、ご相談から約6か月で成約となりました。後継者探索のきっかけは、院長の怪我が今後同じようなことが起きたら患者さんに迷惑をかけてしまうという思いからだったため、直ぐの継承よりも今後の診療を任すことのできる後継者の探索を重要視されておりました。数組の継承希望者より申込があり、その中から専門医として勤務経験も長い候補者の先生へ継承することになり、院長からは「安心して任せられる後継者が見つかりホッとしました」と嬉しいお言葉をいただき、ご成約を迎えることができました。
いかがでしたでしょうか。今回は5つの事例をご紹介させていただきました。売主様が継承をご検討いただくきっかけや、ご成約に至るまでの経緯はお一人お一人で異なります。弊社では継承をお考えの皆さまに寄り添った提案をさせていただきます。今回ご紹介した内容がこれから医院継承をお考えの皆さまのご参考になれば幸いです。
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メディカルプラスは、地域医療の継続と発展に貢献したいという想いを理念に、クリニックに特化した継承支援を行っている仲介会社です。クリニックM&Aに関する多数の実績と豊富なノウハウがあり、「譲り受けたい方」・「譲り渡したい方」のお悩みに応えるフェーズを熟知しておりますので、安心してお任せください。譲り受けることをご検討中の先生は勿論、後継者不在で廃院を視野に入れている先生も、ぜひ一度弊社までご相談ください。
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