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よくある質問(医院譲渡)

医療譲渡に関するQ&A

Q1.

第三者医院継承までに時間はどのくらいかかりますか?

A1.

ご相談をいただいてから第三者医院継承まで半年~1年程度かかります。案件によっては第三者医院継承までに1年以上かかるケースもありますので、第三者医院継承をお考えの際は早めにご準備されることをお勧めいたします。

Q2.

借入金が残っていますが、第三者医院継承は可能でしょうか?

A2.

借入金が残っていても第三者医院継承することは可能です。

①個人クリニックの場合
借入金は個人名義となっておりますので、第三者医院継承で得た譲渡対価にて借入金の清算を行っていただきます。

②医療法人の場合
借入金は医療法人名義となっておりますので、負債も含めて引継ぎをします。また譲渡されるドクターが連帯保証人になっている場合、金融機関の承諾を得て、連帯保証人の変更手続きを行います。

Q3.

第三者医院継承までに準備しておいた方が良いことはありますか?

A3.

予めクリニックの収益力を高めておくことで、営業権の評価が高くなり、より多くの候補者から商談が入る可能性が高くなります。具体的には損益計算書では不要な費用を削減しクリニックの収益性を高め、貸借対照表では借入金及び貸付金の清算、不動産や会員権等の遊休資産の整理などを行っておくと良いでしょう。

Q4.

第三者医院継承ができないケースはありますか?

A4.

残念ながら第三者医院継承が難しいケースもあります。例えば、クリニックを既に一定期間休診していて患者が離れてしまっている場合や、診療継続中のクリニックであっても、売上が減少し、利益が出ていないクリニックは譲り受けるドクターを探すのが困難なため、第三者医院継承を実現させることは困難です。

Q5.

譲渡価格はどのように決まるのでしょうか?

A5.

①個人クリニックの場合
譲渡価格は譲渡資産の時価額に営業権を加えた合計価格が譲渡価格となります。
クリニック譲渡価格 = 譲渡資産の時価額 + 営業権
譲渡価格算出イメージ

②医療法人の場合
譲渡価格は、医療法人の時価純資産に営業権を加えた金額が出資持分の評価額となります。
出資持分評価額= 法人所有資産の時価額 + 営業権
出資持分評価額算出イメージ

Q6.

テナント賃貸のクリニックですが、第三者医院継承することはできますか?

A6.

テナント賃貸のクリニックでも第三者医院継承することは可能です。ただし賃借権の譲渡は不動産所有者の同意を得る必要があります。大規模な商業施設などで開業しているクリニックでは、不動産所有者の同意が得られず第三者医院継承できないケースもあります。

Q7.

所有不動産で開業しておりますが、第三者医院継承はどのように行うのでしょうか?

A7.

2つの方法があります。一つ目の方法は、第三者医院継承の譲渡資産に不動産も含めて譲渡する方法です。二つ目の方法は、不動産は譲渡せずにクリニックの経営権のみ譲渡し、不動産は賃貸して毎月家賃を支払ってもらう方法です。

Q8.

クリニックを譲渡した場合、税金はかかりますか?

A8.

第三者医院継承により譲渡益が生じた場合は税金が課税されます。

①個人クリニックを事業譲渡した場合
譲渡価格と譲渡資産の時価の差額が利益となり、譲渡益は給与所得や事業所得と合算して税金を計算する「総合課税」となります。税率は課税される所得金額により5%~45%の所得税率と、10%の住民税が課税されます。

②医療法人の出資持分を譲渡した場合
出資持分譲渡額から設立時出資金と必要経費(仲介手数料等)を差し引いた譲渡益に対して課税されます。出資持分の譲渡益は他の所得金額と区分して税金を計算する「申告分離課税」となります。税率は20%(所得税15%、住民税5%)となっています。

Q9.

譲渡対価はどのように支払われるのでしょうか?

A9.

①個人クリニックの場合
個人クリニックの場合、譲り受けるドクター個人から譲渡されるドクター個人へ譲渡対価を支払います。

②医療法人の場合
譲渡対価支払い方法は、出資持分譲渡と役員退職金などの方法を合わせて、税引き後の最終手残りを勘案のうえ支払い方法を決定します。

Q10.

クリニックは休止中ですが、第三者医院継承することはできますか?

A10.

診療休止から既に数か月間経っている場合は、相応の患者が離れていることが予想されるため、第三者医院継承することは困難といえます。ただし医療法人の場合はクリニックを休止していても医療法人を譲渡することは可能です。

Q11.

第三者医院継承した場合、カルテの保管義務はどうなりますか?

A11.

第三者医院継承では患者を引き継ぐことが一般的です。患者の引継ぎを行う場合は譲渡されるドクターから譲り受けるドクターにカルテの引継ぎを行いますので、カルテの保管義務も譲り受けるドクターが引継ぎます。医療法人を継承し、譲り受けるドクターが患者の引き継ぎは行わず、別の場所に新たにクリニックを開設する場合は、経営権移譲前のカルテ保管は譲渡するドクターが行います。

Q12.

第三者医院継承の際、どのような行政手続きが必要でしょうか?

A12.

個人クリニック、医療法人それぞれの運営形態により下記の行政手続きが必要になります。

Q13.

第三者医院継承の費用はどれくらいかかりますか?

A13.

第三者医院継承に必要な費用は、仲介会社への成功報酬として譲渡価格の5%~10%(仲介会社により手数料は異なります)、行政申請手続き費用として、個人事業、医療法人いずれの場合も10万~25万程度の費用が掛かります。

Q14.

従業員及び患者への告知はいつ頃行えばよいでしょうか?

A14.

最終譲渡契約締結後から従業員及び患者への告知を随時行っていきます。

Q15.

職員への退職金支払いはどのように行うのでしょうか?

A15.

①個人クリニックの場合
職員へ退職金を支給する場合は、譲渡するドクターの個人資金から職員へ退職金を支払います。

②医療法人の場合
譲渡されるドクター勇退と同時に退職する職員に対しては、医療法人の内部資産から退職金を支払います。譲り受けるドクターに医院継承したあとも、継続雇用する職員への退職金は、経営権移譲時の退職金相当額を退職引当金として債務計上し、経営権移譲後、将来職員が退職する際に医療法人から退職金を支払います。

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